プレカット

プレカット
十年ぐらい前までは、木造住宅の構造の切り組は大工さんの重要な仕事でした。
木材に墨付けをして、柱と梁を丁寧に刻んでいました。
今は加工工場の機械で刻むのが主流です。プレカットといいます。90%以上がプレカットということです。
プレカットは生産性を高める、合理化ということでは一定の成果があがっています。
課題は木材は鉄などの安定した工業素材ではなく、乾燥の違いや節などのある自然素材である点をどうのように克服するかです。解決策の一つとして人工乾燥装置が導入されました。人工乾燥して性能が安定した木材をプレカットするという生産方式が普及してきました。
しかし、高温人工乾燥は木の水分だけでなくて他の有意な成分も一緒に除去する点と内部で割れが生じることが懸念されています。
天然乾燥木材をつかい大工さんが刻む昔ながらの仕事ではこのような懸念はありません。
ただこの方式の問題は、家を建てるまでに設計開始から木をそろえるまでに最低1年数ヶ月程度時間がかかることです。
その時間を愉しみ家を建てられる方には向いていますが、設計開始から完成まで1年程度の期間設定ではできません。
その場合に「できません」と申し上げて待っていただくことができない場合に、これらの問題をどのように解決するか?最善の解答をき求めて悩みながら仕事をしています。